湘南バレエコンペティション

さいとう美帆先生 インタビュー

2017年05月10日

5回湘南バレエ・コンペティションでジュニアC・B(小学4年生~中学1年生)のワークショップ講師を務めて下さる さいとう美帆先生のインタビューを行いました。(聞き手・事務局代表 武藤)

Saito Miho PortraitIMG_2126

武藤:今回のワークショップについてお聞かせください。

さいとう:参加者にはコンクール初挑戦の方、既にコンクール経験豊富な方もいらっしゃると思いますが、ワークショップなので基本的なことを初めて受ける方にも経験者にもしっかりお伝えしたいと思っています。 特別なクラスだからというわけでなく、基本のアンディオールやつま先への意識を忘れないようにすることや、床をしっかり感じながら立つなど、特に舞台で行うワークショップはそのあとの本番につながりますから、短い時間ですが、それらをしっかり考えたり、感じたりしながらレッスンを受けて頂いて、本番にいままでの練習してきた成果を出来る限り出せるように導きたいと思います。 初めての場所では緊張してしまったり、呼吸が止まってしまう方も多いですよね。あまり固くならずにリラックスしながら受講して頂けるように行いたいなと思っています。 上半身を固めて何もできなくなるのではなく、まず呼吸を意識的にして基本的なことに集中してのびのびと受講して頂けたらと思います。 毎年本選を見ていても、つま先、アンディオール、膝とか基礎的な部分にやっぱりその差が出てくる、それがちゃんとできていたり、まだできていなくても意識してやろうとしている方に将来性を感じますね。

 

武藤:低学年のうちからその基礎的な部分は身につけていかなければいけないのでしょうか?

さいとう:特に低学年のグループになるとアンディオールができてないとか、つま先が伸びてないのが目につきます。 そこはとても大切な部分なので、普段の練習での指導に本人の意識が必要です。基礎を大切にそこから表現力も身に付けていって頂きたいと思います。 また、舞台で映えるような角度、ポジションもきれいに見えるようなポイントをお伝えしたいと思います。 また下腹、体幹も基本としてとても大切ですので そういった所にも目を向けて練習されていくと上達が早いと思います。 最近ではバレエのパフォーマンスを上げるエクササイズも色々と有りますので受けてみると良いですね。練習のやり方も考えて行っていくと良いと思います。

 

武藤:本選前にワークショップを受けるメリットについてはいかがでしょうか?

さいとう:普段と違う空間で踊るのが本番となると、とても緊張しますよね。 まず、ウォーミングアップできることが重要なのですが、一度本番と同じ場所に立つことで舞台の感覚が掴めますし、床の感じとかも練習場所とは違うし、天井、広さも普段とちがうので、 その空間も捉えられるようにしておかないと、いつもの練習の時と同じサイズで踊ってしまったら勿体ないと思います。 けれど、それをいきなり本番でやるのはちょっと難しいでしょうから舞台で踊れる機会があったら参加した方が良いと思いますね。

 

武藤:第1回目から審査員をお願いしていますが、回を重ねる毎に変わってきたことはありますか?

さいとう:周りの方々の話では、湘南はレベルが高くなってきていると言われていますね。 大人の方々も最近舞台に立つ機会が増えてきて、とても熱心にやっていらっしゃる方も多く、コンクールに出て賞を取ろうという意識が高い方々も増えてきていると思います。

 

武藤:コンクールに参加することの意義をどのようにお考えですか?

さいとう:コンクールばかりになってしまうのも良し悪しだとは思いますが、経験を積み重ねる為にコンクールは有効だと思います。 目標があることで練習量も増えるし、外の世界を見ることも大切です。また、舞台での本番を踊ることの経験や礼儀を覚える場でもあります。 特に礼儀がきちっとしている方が人間的にも成長しますよね。 自分と他人を比べるのではなく、自分を見つめて高めていって欲しいと感じます。 どんなジャンルにしても、プロのトップになるような人を見ていると、人間的にとても素晴らしい方々ばかりだと思います。 だからその位置に上り詰められると思います。コンクールで踊られる躍りは主役やソリストが踊る踊りですよね。少しずつでもコンクールを通して人間性も高めていって頂きたいと思います。 ちょっとしたことで人間性が積み上がっていく、芯が強くなっていく、というように。 例えば大きくなって海外に行かれたとしても、自分をしっかり持っている人がうまくいくと思います。

 

武藤:ご自身が初めてコンクールに出場された時のことをお話し頂けますか?

さいとう:真剣に真顔で踊っていました。表現するということがあまり分からず、どこか恥ずかしい思いもあったのだと思います。 自分が踊り終わった後、人の踊りを見ることがとても勉強になりました。自分には表現力が足りないのだなぁと痛感しました。 独特の空気感にも圧倒されていました。 その後、最初は取って付けたような笑顔でしたが段々と役柄によって表現していくようになりました。 コンクールは表現とテクニックが採点されますよね。 顔が固まってしまうと体も固まるので、悪循環ですね。 私にとってはとても難しかったけれど、心からの表現ができてくると良いですね。

 

武藤:コンクールの参加者へアドバイスをお願いいたします。

さいとう:せっかくコンクールに向けて練習しているのだから、ただ回数をこなすばかりにならず、考えたり、感じたりしながらの練習を頑張っていって欲しいと思います。 ヴァリエーションだけの練習にならないで、普段の基本クラスも大切に、それらを生かしてコンクールなどの練習をしていかれると良いと思います。 先生に言われたことをしっかり受け止めて、練習することと、自分と向き合う練習も大事です。 コンクールのために練習することで上手くなる要素が沢山あるので、ただ出場するだけでなく、目標をもって臨んで頂けたらと思います。採点シートで結果が見れますので今年は以前と比べてどうだったかなと自己分析しつつ、成長していって頂けたらと思います。 また経験を積む程、心にかかる負担も大きくなりがちですから、メンタル面のコントロールも大事になってくると思います。

お知らせ一覧へ戻る